人事異動や昇進の時期が近づくと、ソワソワ落ち着いていられなくなる人もいると思いますが、みなさんはどうですか?
念願かなって出世した人がいる一方、望んでいない昇進を命じられ途方に暮れている人、実に様々です。
人事異動で栄転する人もいるでしょうね。
会社から辞令が出れば、それに従わざるを得ないのがサラリーマンの悲しい性と言うか、運命でもあります。
「 昇進を夢見て必死で仕事をする 」
と言うのは、もはや昔の話で、昇進に魅力を感じている人は少ないのが実情のようです。
では一体、望んでいない昇進の辞令が出た場合、拒否することはできるのでしょうか?
昇進を上手に断る方法3選
介護が必要な家族がいる。
どうしても介護の必要がある家族がいて、昇進することにより介護に支障を来してしまう場合。
ストレス疾患など健康上の理由で医師から止められている。
自分自身に健康上の問題があり、法定時間以上の勤務などが難しいと、医師から止められている場合。
障害を抱える子どもの育児のため。
身体的・発達障害を抱える子どものサポートのため、パートナーとの協力が不可欠である場合。
重要なことは、昇進を断るには、正当な理由が必要だということです。
昇進を断ることは、制度の上では可能ですが、正当な理由がない限り認められるのは難しいと思った方が良いです。
また、理由の裏付けとなる証拠の提出を求められることもあるため、提出できることが条件になることもあります。
昇進を断る理由は?
介護や健康上の問題など、個人の意思とは関係なく、企業活動を制限しなければならない場合など、会社としては引き留めることはできませんし、それにより仕事がしづらくなる、ということもありません。
ただ、このような理由ではなく
- 責任が重くなるのがイヤ
- プライベートな時間が無くなるのがイヤ
- 新しい上司が嫌い
など、個人的な理由が認められることはほぼない、と言ってもいいでしょう。
確かに昇進と言っても、魅力的な要素はあまりないかもしれません。
仕事も責任も増え、昇進したのだから給与UPかと思いきや、残業代が出なくなり、下手すると給与が減るわ、日々いろんなリスクに直面して、神経をすり減らしストレスは増えるわ・・・
一体何を励みにモチベーションを上げればいいの?
と、泣きたくなるような現実も実際あるようです。
昇進を断ったらクビになったケースはあるの?
昇進の理由が正当であり、それを拒否する理由が正当でない場合、懲戒・解雇の可能性があります。
企業としては、優秀な人材として評価したのに対し、会社の辞令に従わない場合、「 職務の不履行 」という扱いになります。
本来会社には、適切なポジションに人材を配置する人事権というものがあります。
この人事権ですが、企業における裁量が大きく、正当な辞令に対して不当に拒否した場合は懲戒・解雇できる権限があるのです。
法外な労働時間や職務規定でない限り、従業員は組織の企業活動の最適化のために努力しなければならない、と決められています。
そもそも、昇進というのは個人に自由な決定権があるものではなく、「 辞令 」であり、会社からの「 命令 」であるということを覚えておいて下さい。
昇進を拒否するのは、将来のことを熟慮してからにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
このご時世、会社に忠誠を誓って終身雇用でいること自体、少なくなってきたように思います。
昇進も然り、今の希望の持てない社会情勢や、個人的な時間も充実させたい現代人にとっては、できれば受けたくないのが本音だと思います。
それでもどうしても断りたい!というのであれば次のことを心得ておいて下さい。
- 感情的にならない。
- 次の昇進のチャンスはない、と心得る。
- 昇進だけでなく、昇格・昇給に影響が出ることもある。
ということです。
一時的な迷いで、人生を棒に振ってしまうことがないよう、しっかり考えてから決断するようにしましょう。