離職率10パーセントは高い低い?離職率の調べ方や高い企業(業界)ランキング!

転職サイトが多く存在する中、同時に話題に挙がるのは離職率。

日本は離職率が10%だそうですが、これから就職する方には入りたい会社の離職率は気になる点として挙げることが多いそうです。

たしかに、就職したい企業が、どれくらい定着率が良いのかは気になりますよね。

また、離職率10%…だから日本はどうなる?離職率は業界によって異ならないの?

という疑問も生まれていることでしょう。

そこで、今回は、日本の離職率の出し方や、業界によっての違い、離職率10%がおよぼす影響についてまとめてみました~

離職率10パーセントは高い低い?何%が適正なの?

そもそも離職率とは何のことでしょうか。

簡単にいうと、

【仕事に就いていた人数(=分母)のうち、退職した人数(=分子)の割合】

厚生労働省でも算出している値ではありますが、個々の企業でも分母や分子を変えて算出しているので、差は出てくるものです。

ちなみに、日本の離職率は平成14年以降で14~17%、過去10年間の平均離職率は15%と、この値は高め。

つまり、離職率は10%超えると“高い”という評価になるのです。

例えば、ですが、

・10人入職して1~2人辞める

・100人入職して10~15人辞める

と、考えると結構多いと思います。

離職率が10%だと日本はどうなっていく?     

さて、離職率が10%以上だと高い、つまり企業はどのような状況にあるのでしょうか。

実は、離職率が高いから定着率が減少し、仕事にモチベーションを持ちにくい職場である…と安易に考えては損です。

一般的には、短期間のうちに成果を上げることが求められる仕事では離職率は高くなる傾向があります。

離職率が高いほど、労働者がその仕事に定着しにくく、入れ替わりが激しいことを意味しますね。

それは、若手が活躍、昇進しやすい環境であり、実力主義である雰囲気がある、というように捉えることができるのです。

さらには、転職先でも使えるスキルを養えるので、結果離職のしやすさにつながっている…という見方もあります。

逆に、離職率が低いのは、長期的な技術の蓄積、熟練を要する仕事。

離職率が低いと、人が動かないので企業の考えが硬直化しやすく、新しい人材を入れにくい環境になっているという見方もあるのですよ。

よって、一概に、離職率が高いから景気が悪くなるとか、そういうことではなくて、業界間で異なる離職率の違いで絶妙なバランスをとっている、というのがここ最近の日本企業なのです。

離職率の調べ方は?

それでは、離職率はどのように調べたらわかるのでしょうか。

国全体の離職率の推定を見たいのなら、厚生労働省が出している離職率を参考にしてみましょう。

最も一般的なものは、雇用動向調査に基づいて算出されるものです。

新卒者の中での離職率も出しているので、入職3年目までの離職率が特に高いこともわかりますよ。

また、離職率は職種によって異なるので、離職率グラフも公表しているので、自分が入りたい業界がどの程度の離職率・定着率なのかを把握することができます。

離職率が高い企業と業界のランキングを紹介!

さあて、最も気になる、どの業界の離職率!ランキングにしてご紹介します。

なんでも、離職率が低いのは、

  • 電気・ガス
  • 海運
  • 電気機器
  • 医薬品

などといった業種のようです。

さらに企業の規模でいうと、より大きい規模の方が離職率は低くなる傾向があります。

次に、離職率が高い業界をランキング形式でご紹介♪

  • ☆第一位☆ 宿泊業・飲食サービス業   50.2%
  • ☆第二位☆ 生活関連サービス業・娯楽業 46.3%
  • ☆第三位☆ 教育・学習支援業      45.4%
  • ☆第四位☆ 小売業           38.6%
  • ☆第五位☆ 医療・福祉         37.6%

この中の、一位と二位は例年不動の上位ランクインしているそうです。

ちなみに、『生活関連サービス業・娯楽業』とは、美容師や冠婚葬祭業などを指すそうです。

たしかに、これらの業界は対人であり、実力がなければ就業していられないようなところばかり。

さらには、教育や医療よりもサービス業の方が残業も多そうですしね…

辞めたくなる理由も多いのではないでしょうか。

そのために、若手が活躍しやすく、体力のある年代の活躍が目覚ましいのだとも思います。

最後に、こまかく企業別の離職率が高いトップ3をあげていきますね。

過去5年で正社員を減らした企業は、

  • ★第一位★ ランド (不動産会社)
  • ★第二位★ ユニデンホールディングス(電気機器)
  • ★第三位★ 小僧寿し

このうち2つは、業界別ランキングの上位に来ている小売業やサービス業となっていますね。

しかし、これらの離職率、新卒者だけで算出すると、さらにぐっとあがってしまうのです。

懸念すべきは、まだ実力を伴っていないのに、辞めてしまう新入社員が多くなること。

離職率が高い=スキルがあるから転職できる、ということではなく、就職した企業の環境が嫌だからやめたいという、精神面の問題で、離職率が高くなる原因となっているのです。

これでは、離職率が高いデメリットが大きく日本の社会に反映されかねませんね。

すべての企業は定着率を上げられるよう努力が求められている、ということでしょう。

おわりに

転職を考えている方、業界別の離職率を見ていかがでしょうか。

これまで働いていたところ、これから働こうと思う所、違いはありますか?

どこの業界でも離職率が0%のところはないようなので、自分の今あるスキルを再確認し、スキル取得できるまで転職を先延ばしにしたり、転職した先では粘って仕事をしたり、工夫をお勧めします。

離職率10%以上が悪いとは言い切れませんが、新卒者の離職が多いのと、個々の離職理由を明らかにしていくと、企業環境が悪いからという理由が前面に出てしまうのは仕方ないのかも…

このまとめが離職率を知りたいあなたの手助けになれば幸いです★