今の自分の仕事やスキルに満足できている方はどれくらいいるのでしょう。
資格を持っていても、日々更新される新しい情報に食いつけるか=スキルアップできるかどうかは自分次第の世の中。
仕事に満足できずに“退職”という手段でフェードアウトしている方も少なくありません。
「優秀な人材が上司や先輩にいない」ことが原因ならば、改善手段の一つとして、社外の人材に目を向けることがあげられます。
それが社外で出会う「メンター」。
メンターってなんのこと?と検索した方から、具体的にメンターの探し方を知りたいという方まで網羅しましょう。。。
よって、今回はメンター探し術をご紹介したいと思います。
頼れるメンターゲットしましょう!!
そもそもメンターとは!?
はじめの一歩です。メンターとはなんのことでしょうか。
「メンター」
英語では「助言者」。または「指導者」。
ギリシャ叙事詩「オデュッセイア」の「メントル」という教育者の名に由来。
一方的な指示や命令ではなく、一対一の対話により、個人の成長をサポートする指導を行う人を指します。
比較的、年齢差は関係なく、本人のスキル・人格が優れていればメンターとなれる場合が多いようです。
ちなみに指導法は「メンタリング」といいます。聞いたこともありますね…それは置いといて。
メンターによる第三者からの指導・対話による気づきで、指導される側の自発的・自律的な成長を促します。
ちなみに指導される側は「メンティー」と呼ばれます。
これも聞いたことあるな…あ、それは濁点つきますかね。置いておきましょう。
このメンターは近年、企業でも取り入れている制度で、メンター制度があればラッキーなのですが、ない企業もしばしば。
そうすると社外に出会いを求めるしかありません。
そして、求めるものは仕事のスキルだけではなく「人生のメンター」と呼べるような人格者という場合も多々あります。
メンターとは、会社のなかだけでなく「あなたが理想とする人生」を実現するために、常にあなたを正しい方向へと導いてくれる存在という面もあるのです。
メンターが必要な理由というのもこの点が大きいのではないでしょうか。
仕事のスキルもですが、人生の送り方についてロールモデルとなってくれ、かつ、精神的なサポートをしてくれるので、行動変容に生かしやすいのです。
ネットでメンターに救われた方の話を探してみました。
Aさんは、
「気分が悪くなるほどの満員電車」
「毎月ありえないほどの残業、休日出勤」
「上司からのパワハラ」
「成績で1位を取っても給料は上がらない」
「サボっている人間ほど得をする世界」
これが『当たり前』だと思っていたそうです。
そして『会社で昇進することが成功だ』という確信の下、仕事に打ち込んでいました。
しかし、そんな生活を続けていればいずれ心身ともにガタが来ます。
プライベートは干からび、ふと、『幸せ』を感じていないことに気づいたのです。
そこで、Aさんが出会ったメンターは
「毎日大好きなことを仕事にしている」
「好きな場所で好きな人とだけ仕事をしている」
「年収はサラリーマンの数倍」
「健康でイキイキとしている」
サラリーマンで頑張っていたAさんとは反対のような生活で、「生きがいを感じる幸せ」を手にしていたのです。
このメンターとの出会いにより、Aさんは人生を見直したそうです。
「嫌いな仕事を我慢して続けるのが成功なのか?」
「このまま人生が終わっても良いのか?」
理想の人生である
「好きな仕事を、好きな場所で、好きな人と、好きなだけしたい」
という自分の欲求に気づきました。
そしてサラリーマンを辞め、“自分の人生”を歩めているそうです。
仕事に没頭していると視野が狭くなりがちですが、一度まわりを見渡してみると人生を謳歌している、自分がなりたい理想の生活を送る方はたくさんいるのです。
このようにAさんは素敵なメンターに出会えて、自分の理想に気づくことができ、行動変容につなげることができました。
メンターの探し方解説
メンターとはどのように探すのでしょう?自然に出会えればいいですが、それはそうとう奇跡的です。
何より、自分に合うメンターに出会うには意識的な行動が必要なのです。
「この人、なんだかいい感じ」というふわっとした直観だけでははかれない人格が潜んでいるものです。求めるものを明確にしてきましょう。
まずはメンターに求める必須条件をおさえておきます。
- 対等さ
- 共に学ぶ姿勢
- 自分の体験に責任をもつ
① 対等さ
指導をする側と受ける側で、立場こそ異なりますが、お互いが相手を尊重する、一人の人間としての価値が対等である、という認識のもとでの指導が必要です。
メンターはメンティーに対して、“心配”ではなく“信頼”しているということが伝わる関わり方が大切となります。
② 共に学ぶ姿勢
メンティーはメンターから様々なことを学びます。
学んでいるメンティーの頑張りから、学びとるメンターこそ、指導力・人間力の高いメンターなのです。
③ 自分の体験に責任を持つ
メンターとメンティーのそれぞれが、上手くいかないのを相手のせいにして依存的な態度の被害者になったり、自分を責めだすと、この関係は破綻します。
メンターから影響を受けた体験は、どのようなものであっても、メンティーの選択の結果です。
逆もしかり、体験を提示や示唆したメンター側にも責任が生まれます。
あくまでも「自己責任」の中で判断をしていくことをおさえ、依存関係にならないかかわり方をする必要がメンターにはあります。
それでは、実際に探す方法をステップごとに紹介しましょう♪
このようなステップを踏んでいくと、自分にあうメンターに出会いやすくなるようです。
それでは、探し方ステップの中でも、「人からの紹介」パターンのやり方や、ほかの方法もご紹介していきましょう。
人からの紹介
過去一年を振り返ったときに、自分が一番一緒に時間を過ごした、仕事をともにした人に、「メンター」というものの位置づけを説明します。
その上で、「自分によさそうなメンターの人って、誰かいない?」と聞きましょう。
そのときのやりとりが、自分にとってしっくり来るものかどうか?その人にメンターをお願いしたくなるか?というのを振り返ります。
そして、紹介者に「会話を見てて、メンターとしていいと思った?」と聞くのです。
遠い存在の人をメンターとする
メンターとしてふさわしいかも?と思う人のセミナーや講演会を聞きに行き、自分との相違点を見つけます。
そのうえで、その人の真似をすることで、メンターの人物像に近づくことでき、そのメンターのように自分の理想を叶える可能性を広げていくのです。
実際に対面で会ってお話しできると、関係性は発展しますけどね。
本を読む
メンターになってほしい人物の著作を読むことも一つの手段です。
本の内容からインスパイヤーされ、メンターから直接助言を受けているかのように、問題を解決するヒントが得られるかもしれません。
本でなくてもOK。ブログやSNSを読むというのもいいでしょう。
このように、メンターの探し方は人それぞれですが、一番、自分に合うメンターを探せるのは「人からの紹介」のようですよ。
そして、メンターを探すときは、相手(メンター候補)の心理状態も考えることが大切です。
現代は、SNSを利用し、経営者や自分のやりたい分野の成功者にメッセージを送信できてしまい、簡単にやり取りを持ててしまいます。
そのような時に、なにも考えずに連絡してしまうのはNG行為となりますので要注意です。
優秀なメンティーになるための知識
次に、メンティーとして必要な条件です。
優秀なのはメンターだけでは、メンティーは育ちません。
- メンターに時間やお金をかけさせない
- メンターのプライドを満たす、失望させない
- メンターに期待される人間になる
- メンターへの報告、連絡、相談を怠らず、相談内容は事前にしっかりかためる
- メンターになにかしらの貢献をする
- メンターに好かれるように意識する
- メンターに依存しない
こうあげていくと、自己を高めつつ、メンターもよいしょしなければいけないので、少し忙しい気もしますが、このようなことも苦にならないのが、自分が選んだメンターなのでしょう。
メンターは“答え”をくれる存在ではありません。
答えへの“道筋”を示してくれる存在ということを念頭に置き、行動していくことが望ましいのです。
良いメンターと出会うためのコツ
さて、優れているメンターはどうしていくと出会いやすいのでしょうか。
① 自分の理想を具体的に明確化していく
仕事のスキルだけでなく、人生のメンターを求めている場合は大切なコツです。
明確化しておくことで、探すべきメンターの人物像が分かってくるので人材探しはしやすくなりますよ。
② 人間として好きか嫌いか
第一印象だけではなく、実際にメンタリングを初めてからでもOK。
人間として、好きか嫌いかを見極めていきましょう。
長いお付き合いを想定して、関係性を保てる相手なのかは重要ポイントとなります。
③ 定期的なメンタリング
実際にメンタリングを開始した場合となりますが、最初は一定のリズムで予定を入れ、定期的にお会いするのがオススメ。
自分の痛いところも含めて対話をするので、精神エネルギーを使います。
その際に、頼りがいがあるかどうか判断することも大切です。
以上のように、優れているメンターかどうかは、即決はできない場合が多いのです。
メンタリングを通して、優れているか、自分に合っているのかは判断していくのが一番のコツといえるでしょう。
そして、メンターから離れた方が良いタイミングというのもご紹介します。
◆本当は実績がないのに偽っている場合
◆メンターに利用されていると感じた時
◆メンターから学ぶものが少なくなった時
対等な信頼関係のもと、成り立つ関係性なので、そこを約束できない人はメンターとしてはふさわしくありません。
学ぶことが少なくなってきた場合は、卒業に近いものがありますね。
メンティー卒業の際は
メンタリングを行っていくと、徐々に、メンティーを卒業する、という時期が見えてきます。
それはそうですよね、理想に近づきたくてメンタリングを受けているのですから。
そのようなときに、きれいな卒業をできるかは、メンティーとして配慮ができるかにかかっているようですよ。
たとえば、
「課題が解決し、お互いにメンターする側・される側というところから卒業だなと思ったら卒業にしましょう」
というすり合わせを最初の時点で行う、という方法が推奨されています。
たしかに、初めにどのような時点で卒業となるのかのすり合わせをしておくだけでも、卒業=目指すところが明確になりますし、あとくされなくメンティーを卒業できそうです。
さらには、いつまでもメンターに頼るということを防ぎ、依存関係への発展を阻止することができます。
また、卒業後も定期的に連絡や報告をするというのも大切です。
卒業したけども、第三者から見て、再度メンタリングを必要としているかどうかを検討する材料にもなります。
このように、卒業に向けた意識や卒業後の姿勢も意識して、メンターとメンティーの関係性を保持していくことが大切なのですね。
おわりに
メンターとメンティーの理想的な関係性や、メンターの探し方をおさえていきました。
一方的な指導や依存関係ではなく、対等であり、信頼できるメンターがよりよいことがわかりましたね。
また、そのようなメンター探しには人脈も必要だということも。
よりよいメンター探しの果てに、巡り合えたメンターとすり合わせた卒業=目標・理想に向けて、皆様が羽ばたけますように!