年に1度、社員同士の親睦を深めるために実施される社員旅行。
ある調査によると、社員旅行を楽しみにしている人は、わずか8%。
それに対し、絶対行きたくない人はなんと65%!という衝撃の結果があります。
社員旅行が半ば強制のような会社もあり、「絶対行かなきゃいけないのなら、辞めてやる!」という強者までいるんだそうです。
それほどまでにストレスを感じている人が多い社員旅行ですが、社員旅行が嫌で会社を辞める人って、大袈裟だと思いますか?
個人主義社会の現代では、珍しいことでもないのかもしれません。
みなさんは、社員旅行行きたい派?行きたくない派?
社員旅行行きたくない!から退職するってアリ?
まず最初に、社員旅行の目的を確認してみましょう。
研修の意味合いが強い社員旅行は、半ば強制なので割り切っていく必要があると思いますが、慰安旅行の場合は強制ではありませんので、無理をしていく必要はありません。
もともと行きたくない上に、旅行中はずっと拘束され、宴会ではお酌をして回り、上司や先輩に気を遣いっぱなし・・・という接待旅行になってしまい、疲れ切ってしまっては慰安旅行の意味がありませんよね。
実際に無理して行った挙句、旅行中はずっと一人で話す人もなく、体調を壊してしまった、という気の毒な人もいます。
おそらく、「 社員旅行に行きたくなくて辞めたい 」という人の場合、普段から何か別の不満なり理由もあるのではないでしょうか。
普段からいろいろ不満を感じているのに、社員旅行で寝泊りも一緒、なんて考えただけでぞっとするのでしょう。
かといって、社員旅行を理由に退職を考えるというのは少々極端過ぎます。
多少の嫌なことは我慢する、というのも、社会で生きていく上で必要な力です。
社員旅行が嫌程度で退職するという行動を取ってしまうと、何事からも逃げる癖がついてしまい転職後も嫌なことが起こりそうになったら転職を考える、、、という負のループに陥ってしまいます。
そう考えると、社員旅行が嫌だから退職するというのは、無しであると言えましょう。
但し、無理して体調を壊すというのも考えものです。
まずは社員旅行に行きたくない理由を自分に問いかけ、可能な限り事前に解消しておいて行きたくない気持ちを少しでも減らせるように努めましょう。
「それでもどうしてもだめ」という場合は、体調不良などと言ってお休みしてしまえば良いのです。
その場合は来年こそは頑張るという気持ちで休みましょうね。
社員旅行は休む、というのが定常化してしまうとそれはそれで逃げ癖がついてしまいます。
行けるときに行くというスタイルで良いと思いますが、年々少しずつでも行ける状態に近づくよう心がけが大切になってきます。
社員旅行に行きたくない理由は?
ひと昔前に比べると、社員旅行を実施している会社は、ここ20年ほどで約半数まで減少しているそうです。
年齢層もバラバラ、考え方も会社での立場も違ううえ、趣味嗜好も人それぞれなのに、みんなで一緒に盛り上がりましょう!と言われても、無理がありますよね。
企画する幹事の負担も相当ですし、プライベート重視の若手が大半ですから、やらなくなっている会社が増えても当然でしょう。
もちろん、他部署の人間と交流できるメリットもありますが。
- 貴重な休みの日まで、上司や社員と過ごしたくない。
- お風呂など、仕事とは関係のないプライベートな部分まで見られたくない。
- 行きたくないのに、お金まで負担させられるのは納得できない。
- 人付き合いが面倒なうえ、気を遣いたくない。
- 24時間仕事させられている気分になるから。
など、仕事とプライベートは一緒にしたくない人が大半ですね。
近年ではライフワークバランスと言う言葉がしきりに叫ばれています。
会社とプライベートのバランスを保つ、プライベートはしっかりと会社と分ける。
こういった考え方は特に若い年齢層に多い考え方ですので、行きたくないという気持ちを皆さんが感じるのはある意味アタリマエのことなのです。
行きたくないけど、行かなきゃいけないとしたらどうする?
研修旅行が目的であれば、行きたくなくても参加せざるを得ませんし、断れず嫌々参加しなければならない場合、気持ちをどう切り替えればいいのでしょうか?
ここでは行きたくない気持ちを抑え、ちょっとだけ頑張れるようアドバイスをしたいと思います。
休みの日まで上司や社員といたくない場合
行きたくない原因の一つに、社員旅行が休日に充てられているケースがあります。
この場合、どこかで有給を取らせてもらいましょう。
もしそれが無理であれば、休日手当が出るのか確認してみて下さい。
「休日が潰れるから嫌」という理由で行きたく無い気持ちがあるのであれば、有給を取って別日でゆっくり過ごせるという状況を作っておくと一気に心が楽になりますよ☆
行きたくないのに、お金まで負担させられるのは納得できない。
基本的に、社員旅行は会社持ちであるべきです。
宿泊費・移動費・食事代などは会社負担なため、自己負担を要求されるようなら、どうしても行きたくないという気持ちが芽生えますよね。
そんなときは、前向きに「経験を買う」と考えましょう。
意外と社員旅行って嫌だなぁと思って行ってみても、なんだかんだ終わってみると楽しかったなぁと思える経験が1つや2つあるものです。
どうせお金を払うのなら、この経験を自分から探しにいくという考えで構えてみると良いでしょう。
またもし嫌な思いをしたとしても、その思いは後々必ずなにかの役に立ちます。
「あの人はこういうことを言う人だから今後の会社生活では距離を置こう」
「あの人以外と話してみると自分にとって助けとなる人かもしれない」
そういう嫌な経験からの発見も、自分の将来にはとても有益な情報です。
人付き合いが面倒なうえ、気を遣いたくない。
近況を聞かれたりするのは挨拶みたいなものなので、その辺は社会人として上手く交わしましょう。
社員旅行は無礼講であるのが望ましいので、あまり構える必要はないと思います。
例えば、子どものいる上司であれば、子どもの年齢や名前を聞いてみたり、「 かわいいですよね~ 」なんていう一言で、相手もガードが緩くなりますから、そこから入ってみるのもいいでしょう。
子どもの話題、趣味のことなどをきっかけにすると、お互い距離が縮まりますよ。
会話の中で上司の意外な一面が現れたり、厳しい指導に込められた想いがわかることもあります。
また、意外と人付き合いが面倒だし気を遣いたくないと思っている方は結構います。
自分がそういうタイプであれば、自然とそういうタイプの方が旅行中周りに寄ってきます。
その場合、お互い気を使うのが面倒くさい派なので、自分の好みのコミュニケーション方法が取れ気が楽になると思います。
やってはいけないのが『人付き合いが面倒なのに無理して頑張ってしまう』ことです。
そうした場合人付き合いが好きな人と仲よくなれるかもしれませんが、今後もそういう人たちと過ごす機会が多くなり、常に人付き合いが好きなように演じ続け、無理して頑張っていかなければ行けない状況になってしまいます。
世の中うまくできています。
類は友を呼ぶ。
自分の周りは自分と似た人が集まりやすいものですので、無理して頑張ることは辞め、疲れない自然体な過ごし方をするのが良いでしょう。
いかがでしたか?
私も1度だけ、社員旅行に行ったことがあります。
研修旅行だったので、まあ強制でしたけど、テニスをしたりバーベキューをしたりしましたね。
お風呂に入って裸の付き合いもしたんですが、不思議と「嫌だな~」というのはなく、楽しい思い出として残っています。
今思うと、集団行動大嫌い・人に気を遣うのも嫌い・一人で行動するのが好きな私が、なぜ耐えられたのか、というと、普段のコミュニケーションがうまく取れていたからだと断言できます。
仕事での「報・連・相」はもちろん、例えば、髪型を変えたらすぐに気づいて褒めるとか、メイクが綺麗だったら、どこのブランドかを聞いたり、どうってことない世間話まで、とにかくコミュニケーションを取っていました。
くだらないことでもどんどん話しかけることによって、会話が生まれ、やがて信用へとつながっていきます。
そういった日々の積み重ねも決して無駄ではありません。
それでも行きたくなかったら、理由をつけて断ってもいいと思います。
わざわざ縁あって入った会社ですから、まず辞めることを考える前にやれることをやってみましょう。
辞めるのはいつだってできるのですから。