2017年の転職者数、知っていますか?
総務省が公表している労働力調査によると、転職者数は311万人。
過去5年を考えると年々、増加していることになります。
そんな私自身も、転職を7年間で5回やっている転職派のひとりです。(余談です)
CMなどでも転職をサポートする会社をよく見ますよね、青いお猿さんとか…
ここで、新たに話題に挙がっているのは、転職の方ではなく、“退職”をサポート・・・というより代行して行うサービスです。
リピーターもいるという話も聞きますが、実際、本人が行わない退職はアリなのでしょうか?
一旦は会社に属している身でありながら、他人に依頼して、行わない、というのは責任がかけているような気もしますが、それは置いておきましょう。
今回は、このサービスが法律的に違法ではないのか、どんなサービスを行っているのかなどを調査しまとめてみました。
これを読んで、退職代行について知ることで、利用する、しないの自己判断の材料にできるでしょう!
退職代行サービスは法律的に問題あり?なし?
まずは、法律的に、本人が退職プロセスを行わないことについて、調べてみました。
基本は、会社側が退職させないという事自体の方が、違法性があります。
退職が難しい方に代わって行うこちらのサービスには、違法性があるとは言えないようです。
退職代行サービス会社で有名な「EXIT」では、顧問弁護士を雇っている程です。
顧問弁護士により、代行プロセスの中で違法性が生じないようにルールづくりもされています。
どのようなルールが定められているかは後程説明しましょう。
法律的に大丈夫な手順を踏んでいるサービスなのか分かれば、代行サービス会社の選び方にも生かせると思います。
と言って、法律的に大丈夫、としていても、退職した会社側から、後々損害賠償請求される可能性はゼロではないです。
このことも、後々説明しますね。
結論、きちんと代行プロセスに違法性がないということを、弁護士を通じて証明している会社であれば、退職代行サービスには法律的には問題なし!ということでした。
そもそもどういうサービス?どんなシステム?
それでは、そもそものサービス内容についておさえていきましょう。
代行してくれる内容は、以下の3つ。
- 会社を辞めたい人に代わって、退職までの手続きを代行してくれる
- 退職代行サービスに頼めば、退職のための出社だけでなく、電話をする必要もない
- 有給消化だけでなく、社宅に住んでいた場合の退去日まで教えてくれる
これ以外の、保険証などの書類等の扱いについては、代行サービスが取り扱いすることは違法である、とみなされるので行いません。
また、中途の仕事があれば、引継ぎは勿論、本人が行う必要があります。
しかし、退職の旨をごり押しで伝えてくれるという連絡作業はきちんと行ってくれるので、
- 退職を受け入れてくれない会社
- 会社に申し訳ない気持ちが強すぎて直接退職手続きを行えない
という人には、ピッタリのようですね。
そして、先ほど、書類の取り扱いはできないと述べましたが、保険証などの返却物は本人が会社宛に郵送で送ればOK。
離職票や雇用保険被保険者証などの必要書類は、会社からご本人宛に郵送してもらえますが、それらがなかなか届かないという場合、会社側へ催促する連絡も、こちらの退職代行サービスが行ってくれるとのこと。
私の退職経験5回を振り返ると、退職するにあたっては上司に半年前に相談して、説得され続けること半年間、その間に、退職願を用意したり、仕事の引継ぎ作業を行ったりと、忙しく気疲れは貯まります。
法律上、退職したい日の2週間前までに退職届を出す、もしくは双方の合意のもとであれば即日で退職できるはずですが、上司・職場への相談やら、手続きにより、そんな短期間で退職が実現したことはありません。
そのような気疲れや手続き期間の長期化を避けるには、このような代行サービスはうってつけなのかもしれませんね。
大体の代行サービス会社は、メールやLINEでやり取りを行い、ここぞという重要なやり取りを電話で行うという、気軽なシステム。
料金の納入を確認できれば、退職の連絡を会社へしてくれるというもので、ある会社では、翌日には退職が決定できたそうなので、本当に手間をかけずに退職手続きができるようですね。
法律的に問題ない理由とは?
それでは、先に述べた、法律的に問題がないということについて説明していきましょう。
法律的な問題を作らない代行プロセス
代行プロセスに違法性がないという判断の基準は、以下の2点が重要視されます。
- 書類の取り扱いをしない
- 金銭的交渉をしない
書類の取り扱いについては、本人と会社の間に生じる退職手続き上、必要なものなので、本人が書類を提出する義務があります。
そして、金銭的交渉ですが、この“金銭”とは、残業代や慰謝料、退職金の請求を示しています。
いくら顧問弁護士を雇っていても、弁護士はない退職代行サービス会社には、これらの金銭的交渉を行える権限はありません。
交渉を行えば、非弁行為(=弁護士でないものが行う違法行為)として、刑事処罰の対象となります。
これら2点を行わず、連絡のみを請け負うという会社であれば、違法性がない代行サービスとして信頼しても良いかと思います。
もし、代行サービスでは法律的に問題があるのでは…と不安な方や、残業代などをしっかりほしい方は、弁護士事務所への相談が望ましいです。(価格は代行サービス会社の倍以上ですが。)
場合によっては損害賠償請求をされる
辞めること自体、そして退職を代行すること自体には違法性がないことはわかりましたね。
しかし、場合によっては退職した会社側から損害賠償請求されることもあるので、ご注意ください。
その理由は、即日退職できるとはいえ、引き継ぎもなく辞めてしまうことで、会社側に損害が生じた場合にあります。
職務内容や、会社における地位によっては、急な退職で会社側に大きな損失が出る場合があります。
そうなると、会社側は個人に損害賠償請求ができるので、連絡をすべて代行してもらう前の引継ぎ作業などはきちんと自分で行うことは重要です。
退職代行サービスの口コミは?価格設定は?
今、一番勢いのある退職代行サービス会社は、中小企業、業種は介護や建設、飲食の依頼が多いと言う、『EXIT』。
「EXIT」とは、2016年にサービスを開始し、500件近くの退職を代行し、今では相談件数が5000件に上り、なかなかアクセスできない人気の代行サービス会社。
ちなみに、会社のトップは平成生まれで、転職を過去に経験している方々のようです。
価格は正社員なら5万円、その他の勤務形態は4万円で、2回目以降の利用では割引価格で代行してくれるという設定でサービスを行っています。
オプションはなし、退職完了までのやり取りは無制限。
この金額設定をどうとらえるかは、退職についてどこまで切望しているかによりますね。
他の退職代行サービス会社の価格設定を見ると、6万円~13万円と高いところもあります。
弁護士事務所に依頼すると、10万~30万円かかる場合があります。(事務所によっては5万円で請け負う所もありますが)
さて、『EXIT』は、代行依頼が多いのは大阪、兵庫、和歌山など関西圏だそうですが、利用者の評判はいかがなものなのでしょうか。
実際に利用した後の感想を参考に…
【20代 女性】
「体に不調が出るまで精神を病んだ勤務との終止符を打つことができてとてもスッキリしました。」
「良かったことは客観的に職場のあれこれがおかしいということに気付けたこと、また味方になってもらえたということです。」
【30代 女性】
「会社からしたらいつも怒られてばかりの私がそんな大それたことはできないと思っていたみたいで、第3者が介入してきたことによって慌てて、誠実に対応してくれるようになったことです。」
「良い意味で虎の威を借りることができて良かったです。」
【30代 女性】
「結果的に退職が上手くいきましたので満足しています。」
「自分の力で退職することも検討していたのですが、どうしていいのか良くわからなかったのでアドバイスや相談に乗ってもらえたので満足しています。」
口コミを見ていると、女性ですとより会社へ強く出ることができないということがあり、退職手続きを行うのが億劫になる方が多いようです。
そして、第3者の介入により、
- 会社との退職のやり取りに気疲れなし
- 会社に意のままにされることなし
という利点が見えてきますね。
詐欺なのでは?と疑われる退職代行サービス会社もあるようなので、一番実績があり、口コミのよい『EXIT』はオススメと言えるでしょう。
しかし、話題に挙がってしまったために、即日退職対応ができない状況だそうなので、すぐに辞めたいという方は他の会社や弁護士に相談する案も検討した方がよさそうです。
おわりに
退職経験がありますが、こうした退職代行サービス会社が存在するという事をはじめて知りました。
自分の場合は、資格保有者で離職者が多い業種(わかる方にはわかるかも?)なので、退職にそこまで労力を使う…ということはありませんでした。
それでも、何か決定的な理由を突きつけないと辞められない、というプレッシャーはその都度、感じましたね。
退職理由を突きつけられる気もちの強さや気力がない方に、今回ご紹介の退職代行サービス会社がお勧めです。
あなたも自分の将来を悩んでいれば、第3者を利用して、気軽に退職や転職をしてみるのはいかがでしょうか?
見られる世界が広がるかもしれませんよ。