会社に入社して、色々な経験をしてくると入社前に描いていた理想と現実が全然違うと思うようになる人が多いようです。
巷ではこれをリアリティショックというそうです。
そもそもリアリティショックの正確な定義をご存じでしょうか?
簡潔に言うと「現実と理想のギャップに衝撃を受けること」。
実はこのリアリティショックは新入社員だけでなく、ベテラン社員も大きな環境変化に直面すると、陥ることがあるといわれています。
今回はリアリティショックについて深く掘り下げてみましたのでご紹介いたします。
そもそもリアリティショックとは?言葉の定義を紹介
リアリティショックとは現実と理想のギャップに衝撃を受けること。
リアリティショックとはエドガー・シャインが提唱し、英語の「Reality Shock」からきています。
アメリカの心理学者エドガー・シャインが、1958年の著書で命名した「理想と現実の差異に衝撃を受けること」を定義した言葉です。
社会人が感じるリアリティショックとは自分が想定していた仕事内容やその環境と実際に経験している状況とのギャップに悩むことを意味しています。
新入社員が受けるリアリティショックは5種類に分別される
新入社員が受けるリアリティショックは5種類に分別されます。
では、ご紹介いたします。
人間関係でのショック
どの職場でも起こりえることです。先輩や上司、同期と合わない。
業務以外での付き合いが多すぎて疲れる・・・など、その職場独特の雰囲気もあると思います。
慣れることが必要な時もありますが、あまりにもストレスを感じる場合はビジネスライク!と割り切ることも大切です。
業務内容でのショック
営業職なのに実際は営業職のサポートのためデータ分析ばかり・・・など、入社前に想像していた仕事と違うことばかりさせられることがあります。
しかし、この場合はサポートなくして営業はできないので、あなたは立派な営業職といえるでしょう。
考え方を変えることでこのショックは克服できる可能性大です!
会社の仕組みや制度でのショック
面接時には産休育休があるといっていたけど、実際に利用した人たちがいなくて気まずい・・・
男性の育休制度がない・・・
毎月の会議後に飲み会があって正直憂鬱・・・
など会社に入るとその企業独特の慣習などにショックを受けることがあると思います。
このショックを減らすため、就職活動や面接時にその企業について徹底的に調べてみましょう。
先輩に質問できるチャンスがあればどんどん活用しましょう。
先に知っておけばこのショックは克服できる可能性大です!
組織風土でのショック
社長の企業理念に憧れる!など組織風土に共感して入社したとします。
でも、実際の現場は違った・・・
社長の理念が現場には浸透していないので仕事をしてもやる気がでない・・・
このショックを克服するのが一番難しいと思います。
自ら改革していければよいのですが新入社員には難しいですよね?
このショックを感じると早期退職につながりやすくなります。
意外と適当でのショック
社会人はみんなきびきび仕事をしているのだろう。
ドラマのようにきれいなオフィスで会議したり、プレゼンしたいな~と憧れて入社したのに、会議は資料もなく適当な雑談、プレゼンをすることもない・・・
と意外と仕事に対して適当に取り組んでいる姿にショックを受けることがあるようです。
このショックの克服も難しいですね。
職場の雰囲気もありますが、例えば会議で自分が議題を出すときは資料を作ってみてはいかがでしょうか?
もしかしたら、みんなの雰囲気が変わるかもしれません。
しかし、このショックも早期退職につながりやすいショックの1つです。
リアリティショックが起こる原因と起きやすい仕事業界
新入社員にリアリティショックが起こる原因と考えられるのは新しい環境に過度な期待を持ちすぎることが挙げられます。
社会人一年目から全ての仕事を任されるような夢を持って入社すると、理想と現実のギャップを感じ、ストレスが溜まるようになってしまう場合があります。
起きやすい仕事業界としてよく例が挙げられるのは看護業界です。
新人看護師達は大きな目標と理想を胸に抱き、看護師としての生活をスタートさせますが、実際の臨床の現場で自分の無力さや知識不足を実感することにより、抱いていた目標や理想を大きく否定されてしまう事態に直面することが考えられます。
臨床現場では業務と看護を両立しなければなりません。
シビアな判断が必要な場面もあり、リアリティショックを受けやすくなります。
この事例から考えると介護、保育、教育(学校や塾の先生)業界も同じようなことが考えられます。
特にプライドが高い人は要注意です!
事前にできる予防法と起きてしまった場合の対策
では、事前にできる予防法と起きてしまった場合の対策を考えてみましょう。
予防法はリアリティショックを理解することから始めましょう。
リアリティショックは決して避けては通れないので、新入社員研修にリアリティショックを知るための項目を設けるように人事や教育担当者は心掛けて下さい。
それでも、起きてしまった場合、まず自分でできることは、自分自身でスキルを磨き、知識を身に付け、自分の理想とする仕事ができるようにしましょう。
これは結果的に自分を成長させてくれるきっかけとなると考えられます。
早期退職する人としない人の違い
新入社員の皆さんに起こりうる可能性があるリアリティショック!
でも、リアリティショックを受けても皆が早期退職をするわけではありません。
では、どのような人が早期退職をする又はしないのでしょうか?
簡潔にいうと「乗り越えられると早期退職はしない」です。
乗り越えるには自分自身の努力も必要ですが、周りの理解も必要です。
企業自体がリアリティショック対策を新入社員教育に取り入れていると乗り越えやすくなるでしょう。
リアリティショックは新人だけではない!?ベテランでも起こるワケ
実はリアリティショックは新入社員だけの問題ではありません。
ベテラン社員にも起こりうる可能性があります。
ベテラン社員でも仕事に対するモチベーションが低下すれば、リアリティショックを受けることがあります。
しかし、ベテラン社員は今までの経験を活かして乗り越えることができます。
例えば次の仕事内容や異動先の人間関係など事前に下調べをして、自分なりにシミュレーションすることが予防になります。
まとめ
今回は新入社員が受けやすいリアリティショックについて深く掘り下げてご紹介いたしました。
このリアリティショックは決して避けては通れないので、心の中でこういうものがあると先に知っておきましょう!
乗り越えるコツは自分を磨くこと!
もし今リアリティショックを感じているのであれば、まずは自分を磨いてみませんか?解決の糸口が見えてくるかもしれません☆