定時に帰らせてくれる会社って、日本にはまだそんなに多くないですよね。
求人サイトを見ても、定時にはしっかりと帰れる、と謳っている企業はそんなに多くはないようです。
たいていはお給料に「 みなし残業代含む 」と書いてあったり、残業は月〇時間程、と記載されていたり、あらかじめ残業があることを前提として募集をかけていたりします、
実際働いている皆さんも、多少の残業をしているのではないでしょうか。
特に若手の皆さんは通常の業務に加え、覚えることも多いですし、上司や先輩からの指導もあり、なかなか定時に帰れない現実があります。
「 世間でいうワークライフバランスなんて、自分には無縁・・・ 」
「 こんなに身を粉にして働くなんて、そんなつもりなかったのに・・・ 」
今回は、それじゃ世間の新入社員の皆さんはどうなの?っていう素朴な疑問について考えてみたいと思います。
新人は一般的に残業するの?しないの?
まず、新入社員の場合、残業しなければならないのでしょうか?
基本的な考えとして、新入社員と言うのは知識も経験も浅いため、即戦力にはなりづらいと考えられています。
もちろん上司や先輩に仕事を頼まれればやらざるを得ないですが、大きなプロジェクトとしての仕事は、まだ先になると思います。
今は業務知識をしっかり覚え、経験を積んでいくこと。
なので、補佐的に残業が発生することはありますが、一人で決断を下さなければいけないような、大きな仕事としての残業の可能性は低いでしょう。
ただし、新人ということもあって覚えることはたくさんあります。
また一つ一つの作業も熟練した先輩たちに比べ時間がかかってしまいがち。
そういった意味でやるべきことが終わらず残業が必要になってくる、、、というのも事実です。
特に試用期間が終わった3ヶ月から半年くらいたったあと、段々と研修生から戦力となり始めた頃から残業が増え始めるようです。
更に、日本社会の風習として「新人のくせにみんなが残業して頑張っているのに先に帰るんじゃない!」的な空気感が残っている会社もまだ存在します。
これに関してはだいぶ減ってきたようではありますが、こういう社風の会社であればやることがあるわけじゃないけどなんとなく残らなくちゃいけないという残業もあります。
これを読んでいる読者の皆さんもいずれかの理由で残業を強いられているのではないでしょうか?
残業するとしたら平均何時間位するの?
一般的にははじめの3ヶ月、つまり試用期間のうちは残業しないとかしても月10時間程度と言われています。
半年くらいたって残業が増えだしたとしても、新人の頃は20から30時間くらいの残業時間みたいですね。
ネットで情報を見てみると中には新人の頃から月50時間の残業をしているなんて方もいらっしゃるようですが、一般的に見てちょっとそれは多いのではないかと思います。
通常、労働基準法では「 1日当たり8時間、週40時間 」以上の労働を認めていません。
しかし、場合によっては業務に支障が出る・滞ってしまう場合には会社側と労働者の間で合意があれば、残業を認めています。
この取り決めを「 36協定 」と言いますが、制限なく残業していいというわけではありません。
最短スパンは1週間で15時間以上、最長1年で360時間までで、1日当たりの上限は決まっていません。
ネットで調べたり知恵袋なんかで質問したりすると、
「俺が新人のときはもっと残業してたよ!」
などと自慢げにコメントされている方もいらっしゃいます。
が、残業する=偉いというのは古い日本の考え方であり、今ではどちらかというとスマートではない、無駄が多いといった捉え方をされることが多いです。
特に外資系や大手企業などは、コスト管理を徹底していますので、残業を悪と考えているところがほとんどかと思います。
残業していたことを自慢する方、確かに遅い時間まで会社に残って頑張っていたのだと思いますし、それを否定するつもりはありません。
でもどうせ頑張るなら効率的に仕事を終わらす方向に頑張った方がもっと自慢できたんじゃないかなと思います。
同じ新入社員で残業に悲鳴をあげている方々の声
調べていくと、
・入社早々残業させられた挙句、残業代なし
・入社の翌日に書類の手続きで出社させられた
・残業を切り上げようとしたら、上司に圧力をかけられて夜まで残業させられた
というような投稿もあり、労働環境の改善には社会全体はもちろんですがそれ以前に、上司であったり部長などの意識改革が必要と言わざるを得ません。
まとめ
いかがでしたか?
まだまだ日本では、残業=会社への忠誠をはかるもの、という見方も少なくありません。
数年前に起きた、大企業の新入社員のあり得ない残業による自死が大きな社会問題になりました。
これにより、国全体を挙げて「 働き方改革 」を前面に打ち出し、労働環境を改善しようとしています。
業務量の負担が大きければ、それを解消するためのシステムやツールを開発したり、外部に委託したりする、根本的な改善が必要になるでしょう。
悲劇を二度と繰り返さないためにも、働き方改革の実行は急務です。
新入社員の皆さんは、これからの社会を背負っていく大事な人材です。
皆さんがいずれ世の中を作っていくわけです。
今はいろいろ辛いこともあるかもしれませんが、皆さんの力で未来を変えていってほしいと思います。
皆さんには多くの支えてくれる仲間がいると思います。
そんな仲間と切磋琢磨しながら、より良い日本を作っていってほしいと思います。